私を抱いてくれてありがとう


なんて彼には言えない。彼との間に、そういう惨めな感情を持ち込みたくない。でも、心の中では感謝している。私は彼とのセックスに救われたから。

最近思うのは、永遠の愛とか唯一の愛とかそういう言葉で自分を縛らなければ、もっと自由に色々な人を同時に愛せるのかもなあ、ということ。「この人だけ」と思うから苦しくなる。対象が一人だと、囲い込んで囲い込まれて、向き合ってぶつかって、それでも逃げ場がなくて苦しいんです。でも、「夫とだけ」セックスしたい、「夫にだけ」愛されたい、「夫だけを」愛さなければいけない、そういう気持ちがなくなったら結構楽になれました。

配偶者とセックスするのが現代の日本社会で一番無難な関係です。でも、私の場合これはどうあがいても成就できませんでした。今後も私たち夫婦のセックスレスはきっと一生解消されないでしょう。

ただ、それは世界の終わりじゃなかった。セックスレスで鬱になったし、何度も何度も死にたいと思ったけれど、外に目を向けたらいいことがありすぎて死んでる場合じゃなくなりました。世の中にはいろんな男性がいて、私のことをいいと言ってくれる人もいる。そしてそれは、きっと今の彼だけじゃない、とわかったからです。

彼と出会ったことで、ただ一人のパートナーを生涯愛しまた愛されることがこの世界唯一のルール、というわけじゃないんだと思いました。死ななくて本当によかった。

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