【夫とのこれまで 06】年上の男性と…

決死の思いで自分で誘ってからまた1年ほど経ったころ、
私はついにやってしまいました。
といっても、浮気ではありません。

その日初めて会った男の人と二人きりで飲みに行き、
前後不覚になるほど酔ってしまいました。

当時の私は、
「私は彼に必要とされていない」
「私は女性として魅力がない」
といったコンプレックスの塊でした。

私はもともとスタイルもよくないし、顔立ちも並以下です。
社会人として身なりはきちんとするよう心がけていたものの、
「私はこんなに魅力的なのに、どうして抱いてくれないの!?」
なんて、おこがましくてとても思えない容姿。
「そうだよね、こんな見た目じゃエッチしたくもならないよね……」という感じです。

だけど、そんな私にも欲はありました。
「愛されたい」
「求められたい」
「女性に生まれた悦びをもっと感じたい」
という欲です。

最後にセックス(未遂)してからの1年間、
これらの欲は私の中でぐるぐると渦巻いて、もうどうしようもないところまで来ていました。
ある日、仕事がらみで出会った年上の男性と、仕事終わりに
つぶれるまで飲んでしまったのです。

その男性は、飲んでいる間中ずっと
かわいいね、きれいだね、こんなきれいな子が彼女だったら彼氏も幸せ者だね、
と私をほめてくれ、モテない私は有頂天になり、どんどんグラスを空けて。
今日このまま泊まっていこうよ、と何度も誘われて、それをかわして、
楽しく飲んでいたと思うのですが……。

そのあたりから記憶がありません。

その男性はタクシーで家まで送り届けてくれたようなのですが、
それさえも私は覚えておらず……。
あまりの泥酔具合に男性も引いてしまったようで、
体の関係には至りませんでした。(笑)

次の日、目が覚めると強烈な二日酔いと、彼への罪悪感がありました。
一晩中よく知りもしない男性に口説かれていたというだけで、
これほどまでに罪悪感を感じるとは思いもしませんでした。

やっとの思いで会社へ行って、何度もトイレで吐きながら、
もし彼にばれたら、彼に嫌われたら、別れようと言われたら、
そんなことを一日中考えていました。

「彼が抱いてくれないなら、浮気してやる!」
「他の人とセックスしたって、彼に文句を言われる筋合いはない」
「私を一人占めしたいなら、満足させてよ」
なんて思っていたはずなのに、彼にばれて嫌われることを考えただけで
こんなにも恐ろしくなるとは思いませんでした。

生活圏も別々ですし、普段から連絡を頻繁に取り合っているわけでもないので、
彼にばれるはずもないのですが。
たとえセックスがなくても、彼と離れたくないんだ、
と自分の気持ちに気付いた出来事でした。






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